
自宅で夫婦ともに死亡
オスカー俳優のジーン・ハックマンさんが26日、ニューメキシコ州サンタフェの自宅で亡くなったことが、アメリカのメディアから伝えられた。没年95歳。
報道によると、ハックマンさんは隣人の通報を受けた警察官に死亡した状態で発見されたとのこと。また自宅では再婚相手の日系人ピアニスト、ベッツィー・アラカワさんと、愛犬1匹も一緒に亡くなっていた。夫婦の遺体の状況により、発見時からすでに数日間が経っていたものと推測されている。
それぞれ目立った外傷や部屋が荒らされた形跡などなく、警察は事件性がないものとみているが、これから死因を詳しく調べて事故、事件、自殺、自然死とあらゆる可能性を見据えながら捜査を進めていくという。
1930年生まれのカルフォルニア州サン・バーディニア出身。16歳で海兵隊に入隊したあと、沖縄、ハワイ、日本などで軍隊生活を経験した。中国の駐屯地でラジオDJを務めたことから、演劇に興味を持つようになる。
除隊後は様々な職を経験しながら俳優を目指し、パサナデ・プレイハウス(有名な舞台劇場)で演劇を学ぶ。この頃俳優を志す仲間として親しくなったのが、ダスティン・ホフマンである。
しばらく舞台やテレビドラマの端役など下積み生活を送り、64年の『リリス』(ロバート・ロッセン監督)で映画デビュー。67年の『俺たちに明日はない』(アーサー・ペン監督)で主人公の兄役を演じ、アカデミー賞の助演賞にノミネートされ37歳で脚光を浴びた。
71年、主演作『フレンチ・コネクション』(ウィリアム・フリードキン監督)がアカデミー賞の作品賞・監督賞など5部門で受賞。自身も主演男優賞のオスカーに輝き、ニューヨーク市警麻薬捜査官「ポパイ」はハックマンさんの代名詞となった。
『許されざる者』で2度目のオスカー
その後も『ポセイドン・アドベンチャー』(72年)『スケアクロウ』(73年)『カンバセーション・・・盗聴・・・』(74年)など大作・話題作に次々に出演。二枚目俳優とは一線を画した名優として、存在感を発揮した。
78年に始まった『スーパーマン』シリーズでは、悪の帝王レックス・ルーサーがはまり役となった。92年の『許されざる者』(クリント・イーストウッド監督)では主人公と対立する保安官を好演。アカデミー賞の助演賞を受賞する。
2004年には自身の健康状態を慮り、事実上の俳優業引退。晩年は小説を執筆するなどして過ごしていたという。