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ロバート・レッドフォードさん 死去

 

ハリウッドを代表する二枚目スター

明日に向かって撃て!』『スティング』などの映画で知られる米俳優、ロバート・レッドフォードさんが16日の早朝に亡くなったことが、現地メディアから伝えられた。

具体的な死因は発表されていないが、ユタ州の自宅で睡眠中に息を引き取ったという。没年89歳。

レッドフォードさんは、70~80年代ハリウッドを代表する二枚目スターとして活躍。また監督としてもアカデミー賞に輝くなど、映画界に大きな実績を残した。

映画界に大きく貢献

1936年、カルフォルニア州ロサンゼルス郡サンタ・モニカの生まれ。父親は牛乳屋を営んでいたが、石油を掘り当て一財産築き、息子のロバートは裕福な青少年時代を過ごしたという。

コロラド大学を飲酒が原因で中退後、画家を目指してヨーロッパに渡るも、孤独な生活に耐えられず帰国。演劇アカデミーで舞台美術を学んでいたが、やがて俳優へと転身。59年にブロードウェイデビューを果たすと、翌60年には映画にも初出演する。

しばらく下積み時代を送ったあと、66年の『サンセット物語』でゴールデングローブ賞の新人賞を獲得。同年の『雨のニューオリンズ』(シドニー・ポラック監督)で初の大役を得る。

69年、アメリカンニューシネマの傑作『明日に向かって撃て!』(ジョージ・ロイ・ヒル監督)に出演。同作品はアカデミー賞の4部門に輝き、ポール・ニューマンの相棒役を熱演したレッドフォードは、一気にスターダムへと躍り出た。

73年にはP・ニューマン、ロイ・ヒル監督と再びタッグを組んだ『スティング』で軽妙な詐欺師を好演。アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされ、オスカー獲得とはならなかったが、俳優としての評価を高めている。

70年代にはさらに『華麗なるギャツビー』『華麗なるヒコーキ野郎』『コンドル』『大統領の陰謀』『遠すぎた橋』などの話題作に相次いで出演。トップスターの座を不動のものとする。

80年には、初監督作品『普通の人々』でアカデミー賞監督賞を受賞。その後も『リバー・ランズ・スルー・イット』『クイズ・ショウ』などの秀作を世に送り出した。

2000年代以降も『スパイ・ゲーム』やアベンジャーズシリーズなどの話題作に出演を続けたが、18年に引退を表明。同年の『さらば愛しきアウトロー』が最後の映画出演作となった。

また若手映画人の育成にも尽力し、81に「サンダンス・インスティテュート」を設立。主宰する「サンダンス映画祭」は、クエンティン・タランティーノ監督ら多くの人材を見いだすなど、映画作家の登竜門的な役割を果たしてきた。