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仏女優 フランソワーズ・アルヌールさん死去

〈2021年7月27日の記事〉

 

『ヘッドライト』の名女優

『フレンチカンカン』『ヘッドライト』などのフランス映画で知られた女優、フランソワーズ・アルヌールさんが7月の20日に死去したと伝えられた。声明を発表した家族によれば、長年闘病生活を送っていたという。享年90歳。

アルヌールさんは1931年6月3日、当時フランス領だったアルジェリアコンスタンティーヌに生まれた。父は仏駐留軍砲兵隊司令官、母は元舞台女優だった。

父の赴任地で少女時代を過ごし、第二次世界大戦が終わった45年に帰国。パリの高校を卒業後、女優を志してボーエル・テロン夫人の演劇研究所で学ぶ。

 
日本での人気

49年、ウィリー・ロジェ監督に見いだされて『漂流物』の主役に抜擢。52年に出演した『禁断の実』では、仔猫のような愛らしさで中年男性を誘惑する少女を演じ、形の良いバストを露にするシーンとともに話題となった。

卵形の小づくりな顔立ちに広い額、小柄だがグラマラスな容姿。日本人好みの可憐なルックスとセクシーさを併せ持つアルヌールは、文藝春秋の女優アンケートでもオードリー・ヘップバーンイングリッド・バーグマンらを押しのけて1位に選ばれる程の人気を得た。

だが同じような役が続き、やがて飽きられてブリジッド・バルドーやミレーヌ・ドモンジョといった新進女優たちに人気を奪われていく。

一時低迷期を過ごしたが、ジャン・ギャバンと共演した54年の『フレンチカンカン』(ジャン・ルノワール監督)で復活。翌55年に再びギャバンと共演した『ヘッドライト』(アンリ・ベルヌイユ監督)では人生の哀しみを帯びた一人の女性を演じ、俳優として新境地を拓いた。

日本にも何度か来日。彼女がファンだと公言する、黒澤明監督と三船敏郎との3ショット写真が残されているという。