【番外編】
溝口健二に脚本家・助監督として師事してきた新藤兼人が関係者39人にインタビューし、世界的監督の実像を描き出そうとしたドキュメンタリー作品。溝口健二は名監督として知られる一方、仕事の浮き沈みが激しく俗物的な面も持ち合わせ、その人物像が語られる。
現在のアメコミ・ヒーロ映画の隆盛があるのは、78年公開『スーパーマン』の成功があったからだ。それまで子供向けと考えられ、ハリウッドでは見向きもされなかったヒーロ映画が、『スーパーマン』のヒットで一躍客を呼べるジャンルとして注目されたのである。
“ソニー・ピクチャーズ・エンターテインメント”(SPE)の副社長と共同社長を務めた野副正行氏が、どん底にあった映画会社再建の経緯を語るビジネスストーリー。ハリウッド映画制作失敗の実態と再建への道程が、経営に携わった人物の目線で描かれている。
どん底からの回復を果たしつつあったソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントだが、期待をかけた『GODZILLA』の失敗で躓いてしまう。それに危機感を覚えた当時の副社長・野副正行氏は若手幹部と話し合いを重ね、リスク管理のシステム化に取り組む。
これまでたくさんのアメコミヒーロを生み出してきたマーベル・コミックだが、映画作品での成功という意味では、ライバルのDCコミックス(スーパーマン、バットマンなど)に大きく後れを取っていた。マーベルは80年代後半から、経営が悪化した状態だった。
今回のお題は『“カメラを止めるな!”~低予算×無名が生んだ奇跡』、300万円の低予算で製作され、去年話題となって30億以上を稼ぎ出す大ヒットを記録した映画が上田慎一郎監督の『カメラを止めるな!』。番組では制作裏話を語りながら、映画作りに・・
今回は『ロッキー誕生~負け犬たちの逆転劇~』、無名役者時代、底辺の境遇にあったシルベスター・スタローンが、映画『ロッキー』でアメリカンドリームを勝ち取る様子を描いた内容。大学を中退し俳優を志したスタローンだが、オーディションに落ち続け・・・
新田次郎の小説を原作に、明治の雪中軍事訓練で210人中199人が犠牲になった歴史的山岳遭難事件を描いた映画。脚本と製作は去年の7月19日、100歳で亡くなられた名シナリオライター橋本忍。監督は “黒澤組” でチーフ助監督を務めていた森谷司郎。
65歳となった今でも、生身のアクションで主演映画を撮り続けるアジアのスーパースター、ジャッキー・チェン。時々放つ政治的発言が炎上したりするが、それだけ無邪気で純粋な映画人だ。今回の番組では、そんなジャッキーがブルース・リーの呪縛から逃れ・・
終戦を決める8月14日の特別御前会議から翌15日の玉音放送までの24時間の裏側を、セミ・ドキュメンタリー形式で描いた大作映画。東宝創立三十五周年記念作品として企画され脚本を担当したのは橋本忍。最初予定された小林正樹に替り岡本喜八が監督した。
石原裕次郎と三船敏郎の2大スターが夢の初共演を果たし、関西電力が世紀の大事業として行った、黒部峡谷の黒部第四ダム建設工事を壮大なスケールと迫力で描いた超大作映画である。製作は石原プロモーションと三船プロダクション。監督は日活の熊井啓が務めた…
第二次世界大戦中、英国海軍情報部に勤務し諜報部員として活動していた007シリーズ原作者のイアン・フレミング。退役後その経験をもとに、MI6の秘密情報部員ジェームズ・ボンドが登場するスパイ冒険小説、『カジノ・ロワイヤル』(53年)を発表する。
『影武者』の撮影で監督と主演が激突し降板劇が起きた騒動の主役、黒澤明と勝新太郎の二人を追った物語。撮影に入って間もない79年に、主演・勝新太郎の降板劇が勃発、一般紙にも騒動が大きく報じられる。だが両者の衝突は最初から避けられないものだった。
達者な芸と、可笑しさの中から哀愁をにじませる渥美清の魅力。そして山田監督の心を掴む人情話の上手さと、映画に対する誠実さ。この二人の出逢いが、奇跡の長寿シリーズを生み出したと言えるだろう。質を落とすこともなくシリーズを続けてきたのは凄いこと…
第二次大戦終了後、世界が2大勢力による東西冷戦の時代に入ると、アメリカの支配層に共産主義の脅威を声高に煽り立てる人々が現れ、その主張は次第にヒステリックなものとなっていく。やがてリベラル派の多いハリウッドが、”赤狩り”の標的となっていった。
キューブリック監督によるSF映画の金字塔、『2001年宇宙の旅』。この映画の素晴らしさは人類が月に到着する以前の時代、イマジネーションにあふれる宇宙と未来の姿を刺激的に、そして神秘的に見せてくれるという、映像のエンターテインメント性にある。
正式名称は日本アート・シアター・ギルド。主に非商業映画と呼ばれるアート系の作品を製作・配給してきた会社である。海外の芸術映画を専門的に配給する会社として始まり、映画製作にも乗り出して、60年代終盤~70年代の日本映画にムーブメントを起こした。
海外の優れたドキュメンタリー番組を紹介するBS1『BS世界のドキュメンタリー』で、鬼才スタンリー・キューブリック監督に迫った『キューブリックが語るキューブリック』( Kubrick by Kubrick 、フランス・ポーランド共同制作)を放送。
ドロドロとした欲望が渦巻くハリウッドで起きた未解決事件を扱った、ジョン・オースティン著『ハリウッド 葬られた真実』。その中からジーン・スパングラー失踪事件、セルマ・トッドの不明な事故死、悲惨な猟奇殺人「ブラック・ダリア事件」の3つを紹介。
黒澤映画の制作現場を捉えた貴重な記録映像と、録音テープや台本などの秘蔵資料に加え、出演者や関係者の証言をもとに黒沢監督の映画に迫ったNHK BS1のドキュメンタリー番組、『黒沢 明映画はこうして作られた 証言秘蔵資料からよみがえる制作現場』
日本で最初の国産長編カラー作品。監督を務めたのは、戦後の映画界で黒澤明と並ぶ両輪と呼ばれた名匠・木下惠介。陽気なストリッパー “カルメン” の里帰りが呼び起こす大騒動が、雄大な浅間山麓を舞台に繰り広げられる喜劇映画で批評・興行ともに成功した。
松竹ヌーベルバーグの旗手として映画界に登場。以降、革命児として衝撃の問題作を次々に世へ送り出し、世界にも名を知られた大島渚監督。そんな ”最前線” に生きる戦いを、彼をよく知る小山明子、崔洋一、北野武らが作品映像や資料映像とともに熱く語る。
南極に残されたカラフト犬・タロとジロの2頭が、1年間を生き延びて南極観測隊員と再会するという、実話をもとにした感動の動物映画。フジテレビ、学研研究社、蔵原プロダクションの共同製作でつくられ、日本ヘラルドと東宝が配給を担当。フジサンケイ・・・
ジョセフ・コンラッドの『闇の奥』を原作としてベトナム戦争に舞台を移し、人間の闇と戦場の狂気を浮かび上がらせようとした意欲作。映画全編に渉ってコッポラ独特の映像美で彩られており、叙情詩的なものを感じさせる戦争映画だ。主演はマーティン・シーン。
スピルバーグの監督歴も今年で45年。テレビドラマの演出歴も合わせればもう50年近いが、この間ずっと一線級の監督であり続けたのは驚異的なことだ。もちろんそれは、永遠の映画小僧・スピルバーグが絶えず映画製作の情熱を持ち続けているからだが、・・・
政府の肝いりで進められ、1965年に公開された記録映画。その作家性の高い内容で「芸術か記録か」という論争を呼ぶが、公開されると観客動員数1950万人の大ヒットを記録する。もし単なる記録映画だったら、これだけの観客を惹き付けることは出来・・・
異端者として扱われる者の疎外感や実らぬ恋を異端の感性と哀調で描いたオリジナルストーリーによるおとぎ話。バートン監督が自信の姿を投影、切なく美しい物語が今でもファンに愛される名作だ。この作品でバートン監督とジョニー・デップが出逢うことになる。
ルー・ウォルスの同名小説を原作としたスペクタル史劇。サイレント時代の1907年版と1925年版に続き3度目となる映画化。70ミリフィルムによる212分の超大作、当時破格となる制作費1500万ドルが投じられ出演したエキストラも5万人に及んだ。
「神軍平等兵」を名乗る過激な運動家・奥崎謙三が、太平洋戦争中に起きた事件を巡り、関係者を一人一人訪ね歩いて、その責任を執拗に問い詰めていく様を追ったドキュメンタリー作品。監督は『全身小説家』の原一男、最初企画は今村昌平監督に持ち込まれた・・