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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》エデン・アザール(ベルギー)

 

「天才ドリブラーの栄光と凋落」

細かいタッチと一瞬の加速力で、密集地帯を切り裂いたドリブラー。スピードに乗りながらも抜群のボディバランスと低い重心でボールをコントロールし、易々と相手エリアに侵入。高い得点力も備えてゴールネットを揺らした。卓越した技でベルギーの「天才」と呼ばれたのが、エデン・アザール( Eden Michael Walter Hazard )だ。

 

若くして才能を見いだされ、16歳でフランスのリールに入団。2季連続でリーグ・アンの年間最優秀選手賞に輝くなど活躍し、12年にはプレミアの強豪チェルシーに移籍する。ここでもすぐに主力の座を射止め、リーグ優勝やFAカップ制覇などのタイトル獲得に貢献。19年には名門レアル・マドリードの一員となるが、相次ぐ故障で本領を発揮できなかった。

 

ベルギー代表には17歳で選出。デ・ブライネ、ルカククルトワら「ベルギー黄金世代」の中心選手として世界に名を轟かせ、18年W杯・ロシア大会の3位入賞に大きく貢献。だが4年後のカタールW杯ではプレーの精彩を欠き、優勝を期待されたチームは失意のグループリーグ敗退。アザールは31歳の若さで代表を退いた。

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