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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》エリック・カントナ(フランス)

 

「孤高のカリスマ」

強靱な肉体とテクニック、そして独特のインスピレーションを持ち、ストライカーとしてもチャンスメーカーとしてもハイレベルなプレーを披露した。フィールド上での絶対的な存在感を備え、ゲームを支配する力と悠然と振る舞う姿から「キング」と呼ばれたのが、エリック・カントナ( Éric Daniel Pierre Cantona )だ。

 

キャリアを始めたオーセルで秀でた才能を注目されるも、エゴイズムを貫く強いパーソナリティーで数々の問題行動を繰り返し、各クラブを転々として25歳で引退を宣言。だがイングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドその能力を解放させ、チームをリードするカリスマとして君臨。90年代黄金期の礎を築いた。

 

一方ではその荒々しい気性から「激情家」「唯我独尊」と揶揄され、他人への妥協や追従は一切拒否。気に入らなければ誰彼無く噛み付き、乱暴な言動で物議を醸した。95年には観客への暴力事件を起こし、8ヶ月の出場停止処分を受けてしまう。またフランス代表ではこれといった活躍もなくキャリアを終えた。

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