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イングリッド・バーグマン 生涯を演じ続けた女優

 

カサブランカ』『ガス燈』『汚名』など、40年代ハリウッドの名作で知られるイングリッド・バーグマン。彼女は気品ある輝きと知性あふれる美貌を持ち、気高く清純なイメージで世界を魅了した女優だった。

 

22歳で結婚し、一人娘にも恵まれたバーグマン。女性として、そして女優として順調な生活を送っているように見えていたが、50年に世間を騒がす不倫スキャンダルを起こし、しばらくアメリカの映画界から姿を消すことになる。

 

不倫の相手はイタリアの映画監督、ロベルト・ロッセリーニ。彼もまた既婚者だった。幸福な家庭生活を送る健全な既婚婦人、というイメージで好感を持たれていたバーグマン。そのイメージを自らのスキャンダルで裏切ってしまい、世間から大きな非難を浴びることになってしまったのだ。

 

だが誠実な妻のイメージは映画会社の宣伝戦略でつくられたもので、このときのイングリッドは閉塞感と満たされない気持ちに苦しんでいた。のちに恋に生きた女優と呼ばれるようになったバーグマン。彼女の素顔は、情熱的で信念を曲げない一面も持ち合わせる女性だった。

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