サイレントノイズ・スタジアム

サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》ティエリ・アンリ(フランス)

 

「天才ストライカーの覚醒」

爆発的なスピードで相手DFを置き去りにし、抜群の決定力で得点を量産したフランスの名選手。速さ、上手さ、大きさを兼ね備えるだけでなく、的確な状況判断で多くのアシストを記録。何拍子も揃った攻撃能力で一時代を築いた不世出のストライカーが、ティエリ・アンリ( Thierry Daniel Henry )だ。

 

モナコ時代に快足ウィングとして頭角を現すも、W杯優勝後に引き抜かれた名門ユベントスでは、イタリアのプレースタイルに馴染めず半年で放出。そのあとアーセナルに移籍し、恩師アーセン・ベンゲル監督のもとセンターフォワードとして覚醒。4度のプレミアリーグ得点王に輝く活躍を見せ、ガナーズ黄金期の象徴的存在となる。

 

20歳で出場した自国開催のW杯では、6試合で3得点を挙げてフランスの初優勝に貢献。ユーロ2000制覇、06年W杯準優勝にも重要な役割を果した。だが「代表で輝けない」のジンクスを持ち、10年W杯予選プレーオフでのハンド事件は大きな騒動に発展した。

この続きはcodocで購入