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石井妙子著「原節子の真実」



伝説の大女優

東京物語』『わが青春に悔いなし』『青い山脈』などの作品で見せる凜とした美しさが、とても印象的な原節子。彼女は小津安二郎成瀬巳喜男今井正黒澤明木下惠介といった巨匠たちに重用され、日本映画の黄金期を飾った昭和の大女優である。

 

また原節子は、その気品ある佇まいと清潔感あふれる人柄、そして生涯独身だったことから「永遠の処女」とも呼ばれた。そして42歳で銀幕から姿を消すと、注目されることを避けて隠遁生活を送り、生きながら伝説の人となっていった。

 

石井妙子著『原節子の真実』では、生涯独身を貫き通した理由、小津安二郎監督との関係、映画界から姿を消した謎などが、丁寧な取材と調査を重ね解き明かされている。また原節子という女性の生き方や仕事に対する姿勢、役柄と理想像とのギャップなど、その人間像が描かれている部分も興味深い。

 

石井妙子著『原節子の真実』は、色々な神話で彩られるようになった原節子の葛藤や人間性を掘り起こし、彼女の実像を浮き上がらせようとした力作だ。

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