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醜い顔のギャングスター、エドワード・G・ロビンソン

 
ギャング映画の人気スター

ハリウッドでギャング映画がさかんに作られるようになったのは、1920年代の後半。27年公開『暗黒街』(ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督)がその走りとされている。

 

当時、禁酒法の網の目をかいくぐって犯罪組織が急成長。アル・カポネのようなギャングが暗黒街のヒーローとなった。そして29年の大恐慌以降は、銀行強盗として名を馳せたデリンジャーやプリティ・ボーイ・フロイドといった凶悪犯も登場。そんな時代背景の中、派手な銃撃戦とアンチヒーローの美学が描かれるギャング映画が人気を博すようになる。

 

こうしたギャング映画の中でも特に大ヒットを記録したのが、エドワード・G・ロビンソン主演の『犯罪王リコ』(30年、マーヴィン・ルロイ監督)である。二枚目とはほど遠い容姿のエドワードだが、独特の人間味で新たなギャングのイメージをつくりだし、観客の共感を呼ぶキャラクターを生みだした。彼はこの映画一本で人気スターとなったのである。

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