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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》ゲオルゲ・ハジ(ルーマニア)

 

東欧のマラドーナ

卓越したパスセンスとセカンドストライカーとしての能力、そしてゲームの流れを読み取る嗅覚は典型的な「10番」タイプ。172㎝の小柄な身体と、レフティーのゲームメイカーという共通点から「東欧のマラドーナ」と呼ばれたルーマニア史上最高の選手が、ゲオルゲ・ハジ( Gheorghe Hagi )だ。

 

早くからその才能は知られ、ルーマニアの強豪ステアウア・ブカレストで3度のリーグ優勝と3度の国内カップ優勝、UEFAスーパーカップ制覇に貢献する。90年代にはスペインのレアル・マドリードバルセロナといったビッグクラブでプレーするも、いまひとつ輝けず、96年に移籍したトルコのガラタサライで真価を発揮した。

 

18歳でルーマニアのフル代表入り。90年W杯で同国を初のベスト16に導くと、94年W杯ではコロンビアやアルゼンチンら強豪を撃破。ベスト8進出に大きく貢献し、「ハジ」の名を世界に知らしめた。98年W杯でもベスト16に進むなど、ルーマニアの最盛期を支えた。

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