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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》車 範根(大韓民国)

 

「アジアの虎」

東洋人離れした体幹の強さと抜群の身体能力を誇り、相手をなぎ倒す加速力でゴールへ突進。両足から繰り出される強烈なシュート、打点の高いヘディングに加え、秀でたテクニックも備えたオールラウンドなFW。80年代ブンデスリーガで得点を量産し「アジアの虎」と恐れられた韓国人ストライカーが、車 範根(チャ・ブングン/Cha Bum-Kun)だ。

 

アジアで飛び抜けた実力を示し、70年代終わりに西ドイツへ挑戦。ここでもトップクラスのFWとして活躍し、フランクフルトとレバークゼンでUEFAカップ優勝に貢献する。ブンデスリーガの10年間では通算98得点を記録し、同時代の奥寺康彦とともに東洋人欧州挑戦の先駆け的存在となった。

 

西ドイツに渡ってしばらく韓国代表から遠ざかるが、同国32年ぶりの出場となった86年W杯メキシコ大会で復帰。ゴールは生まれなかったものの、韓国のエースとして大舞台のピッチを踏んだ。現役引退後は指導者の道に進み、代表監督として母国を98年フランスW杯出場に導く。

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