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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》レオニダス・ダ・シウバ(ブラジル)

 

「ビシクレタの神話」

小柄ながらビシクレタ(バイシクル・キック)の名手として知られ、その柔軟性とアクロバティックなプレーで「ゴム男」の異名を持つブラジル黒人選手の先達が、レオニダス・ダ・シウバ( Leônidas Da Silva )だ。

 

1938年のフランス・ワールドカップでは、卓越した技術と敏捷性でヨーロッパの観客を魅了。大会得点王とMVPに輝くと、現地のジャーナリストは尊敬の念を込めて「黒いダイヤモンド」と呼んだ。空中に止まり、頭を下にしてペダルを踏むように回転するレオニダスのビシクレタは芸術品、少年時代のペレを夢中にさせた。

 

サッカー界で絶大な名声を誇り、現役時代は彼に関する多くの記事が残されたが、現在そのプレーが見られるのはフランス・ワールドカップで記録された僅かな映像のみ。90歳の大往生を遂げたレオニダスは、人生の大半を生ける神話として過ごした。

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