サイレントノイズ・スタジアム

サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》ジャチント・ファケッティ(イタリア)

 

サイドバックのパイオニア

189㎝の長身で快足を飛ばし、大きなスライドで左サイドをダイナミックに攻め上がって、カウンター攻撃の一翼を担った。「グランデ・インテル」の “カテナチオ戦術” をキーマンとして支え、ネラッズーリの偉大なキャプテンと称された選手が、ジャチント・ファケッティ( Giacinto Facchetti )だ。

 

DFは守備をするだけだった60年代当時、高い運動能力を武器に相手からボールを奪うと、一気に攻撃参加。その俊足を生かして攻撃的サイドバックの先駆者となった。そして若い頃はFWだったというシュート力を生かして自らも得点を挙げ、DFとしては異例の生涯75ゴールを記録する。

 

イタリア代表としても10年以上レギュラーを続け、66年のWカップでは北朝鮮に屈辱の敗北を喫してしまったが、68年の欧州選手権優勝、70年のWカップ準優勝にはキャプテンとして大きな役割を果たし、「世界最高のレフトバック」としての評価を揺るぎないものにした。

この続きはcodocで購入