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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》サイード・オワイラン(サウジアラビア)

 

「砂漠のマラドーナ

94年のワールドカップアメリカ大会。グループリーグのベルギー戦で衝撃的な60mドリブルシュートを決め、かのスーパースターを彷彿とさせるゴールから「砂漠のマラドーナ」と呼ばれた中東のストライカーが、サイード・オワイラン( Saeed Al-Owairan )だ。

 

巨体を揺らしながらゴールに迫る姿は迫力満点。得点力だけではなく人を使うセンスにも長けていた。守護神アルディアイエとともに、アジア勢としては2度目となるW杯グループリーグ突破の立役者となり、同年のアジア年間最優秀選手賞に選ばれている。

 

だが栄光のピークにあった96年に、国教であるイスラムの厳しい戒律を破って服役。2年のブランクを経てサッカー界に復帰するが、全盛期の力を取り戻すことは無く、失意のままキャリアを終えることになった。

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