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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》アデミール・デ・メネゼス(ブラジル)

 

「マラカナッソに泣いた得点王」

素早い動きのドリブルと爆発的な加速で、相手守備を大混乱に陥れたブラジルのストライカー。飛び抜けた身体能力、電光石火のスピード、高いテクニック、両足による力強いシュートを持ち合わせ、「すべてを備える選手」と言われたのが、アデミール・デ・メネゼス( Ademir Marques de Menezes )だ。

 

スポルチ・レシフェで頭角を現し、その後移籍したヴァスコ・ダ・ガマでは「ヴィクトリー・エクスプレス」と呼ばれたチームの中心となり、リオ・デ・ジャネイロ州選手権優勝4回と南米チャンピオン選手権制覇に貢献。2度のリオ州選手権得点王にも輝く。途中2年間在籍したフルミネンセでも、リオ州選手権優勝のタイトルを得ている。

 

ブラジル代表としては4度の南米選手権に出場。49年大会ではMVPの活躍で優勝に貢献し、南米年間最優秀選手賞に選出。翌50年に開催された自国開催のW杯では、6試合で9得点を挙げて大会得点王。しかし事実上の決勝戦となったウルグアイとの最終戦で不覚の逆転負けを喫し、「マラカナッソ(マラカナンの悲劇)」に泣いた。

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