サイレントノイズ・スタジアム

サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》ルート・フリット(オランダ)

 

「縦横無尽の万能リベロ

攻撃的MFとして数々のゴールを挙げながら、判断の良さと走力でゲームメイクやリベロもこなした万能選手。長いドレッドヘアーに均整のとれた186㎝の身体で「黒いチューリップ」の異名を持ち、チームに影響を与えるカリスマ性を備えた。その活躍によりオランダ代表とACミランで存在感を発揮したのが、ルート・フリット( Ruud Gullit )だ。

 

南米スリナム系の選手としてオランダのフェイエノールトPSVで活躍。エールディヴィジ優勝や国内カップ制覇など、多くのタイトルをクラブにもたらした。87年に移籍したACミランでは、ファン バステン、ライカールトと「オランダトリオ」を形成。世界最強クラブで一時代を築き、バロンドールに輝く。

 

オランダ代表ではファン バステンと共に攻撃を牽引。キャプテンを務めた88年の欧州選手権では、決勝のソ連戦で貴重な先制ゴールを挙げるなど大会初優勝に大きく貢献。90年W杯は怪我の影響で期待を裏切る結果に終わるが、最後の舞台となった92年欧州選手権で大会ベスト4の好成績を残す。

この続きはcodocで購入