サイレントノイズ・スタジアム

サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》エミリオ・ブトラゲーニョ(スペイン)

 

「獲物を狙うハゲワシ」

小柄ながら鋭い得点感覚と素早い動きで、相手ゴールを陥れたスペインのストライカー。大空を舞うようピッチを悠然と駆け抜け、一瞬で獲物を捕らえる俊敏さと抜け目のなさで、「エル・ブイトレ(ハゲワシ)」の異名をとったのが、エミリオ・ブトラゲーニョ( Emílio Butragueño Santos )だ。

 

レアル・マドリード生え抜きのストライカーとして活躍。80年代後半からは、ブトラゲーニョを始めとするカンテラ(育成組織)出身の5人を中心としたチームで、リーグ5連覇を達成。この同世代5人は、代表格であるブトラゲーニョのあだ名をとって「ラ・キンタ・デル・ブイトレ(ハゲワシ部隊)」と呼ばれた。

 

素早いドリブル、スペースへの動きでチャンスメークにも優れ、2トップを組んだウーゴ・サンチェスをアシスト。メキシコ人エースのゴール量産に大きな役割を果たし、90-91シーズンは自らも得点王に輝く。また86年のメキシコWカップデンマーク戦では、1試合4得点を叩き出すという快挙をなしている。

この続きはcodocで購入