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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》イバン・デ・ラ・ペーニャ(スペイン)

 

「リトルブッダの布教」 

右左どちらの足からも針の穴を通すような完璧なパスを繰り出し、一瞬で相手の急所を突いた稀代の名パサー。「走らない、守らない選手」と批判されながらも、常にギリギリのコースを狙う攻撃スタイルを貫いた。小柄でスキンヘッドの東洋的風貌から「リトルブッダ」と呼ばれ親しまれたのが、イバン・デ・ラ・ペーニャ( Iván de la Peña López )だ。

 

早くからその才能を知られ、バルセロナカンテラを経てヨハン・クライフ監督のもとトップチームデビュー。96-97シーズンは「怪物フェノメナロナウドとのコンビで、コパ・デル・レイ(国王杯)、UEFAカップウィナーズ・カップのタイトル獲得に貢献する。そのあと低迷の時期を過ごすも、02年に移籍したRCDエスパニョールで輝きを取り戻した。

 

アンダー世代代表では、96年のU-21欧州選手権準優勝に貢献。アトランタ五輪にも出場した。しかし攻撃に特化したスタイルがフル代表では受け入れられず、初キャップを刻んだのは29歳のとき。結局大きな国際舞台で彼のプレーを見ることはなかった。

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