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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》ソクラテス・ブラジレイロ(ブラジル)

 

「ドクター・フチボウ」

190㎝を越える長身ながら、空中戦よりも足元のボール扱いと正確なキックによるパスワークを得意とした攻撃的MF。巧みなボールキープとダイナミックな動きで攻撃をリードし、高い得点力を誇ったブラジルの名選手が、ソクラテス( Sócrates Brasileiro Sampaio de Souza Vieira de Oliveira )だ。

 

無造作に伸ばした黒い顎髭、憂いを帯びた表情、悠然とした佇まいは、もはやいにしえの哲学者。プロサッカー選手ながら医学部で学び、医師免許を持つという異色の経歴で「ドドール(ドクター)」の愛称を持つ。またヒールキックを得意とし、ペレからは「並の選手が前に蹴るより、はるか巧みに後ろへ出す」と評された。

82年Wカップではジーコファルカントニーニョ・セレーゾとともに「黄金のカルテット(クワトロ・オーメン・ジ・オロ)」を形成。冷静さとリーダーシップを備えるソクラテスは代表キャプテンを務め、高い技術によるイマジネーション豊かなサッカーで世界を魅了した。

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