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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》マリオ・ケンペス(アルゼンチン)

 

「アビセレステスの闘牛士

果敢な突進とスピードで相手の堅陣を打ち破り、優れた技術と反射神経、強力な左足キックでゴールを量産したストライカー。またヘディングも得意とし、総合能力の高さを誇った。その冷静に相手を仕留める正確なシュート技術で「エル・マタドール(闘牛士)」の異名を持つのが、マリオ・ケンペス( Mario Albert Kempes )だ。

 

早くから点取り屋としての才能を発揮し、19歳で地元の名門ロサリオ・セントラルへ入団。74年には25ゴールを挙げ、若くしてリーグ得点王に輝く。76年にはスペインのバレンシアへ移籍。研ぎ澄まされた嗅覚とスピード感あふれるドリブル突破でゴールを量産し、リーガ・エスパニョーラの2年連続得点王に輝いた。

アルゼンチン代表として74年のW杯に初出場。この時は1得点も挙げられずに終わったが、78年の自国開催W杯ではエースとして活躍。大会得点王となる6ゴールを決め、アルゼンチンを初の世界王者に導く。その謙虚な人柄とフェアプレー精神で、長髪のマタドールとして国民に愛された。

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