「神聖なる男」
長身で抜群の反射神経を持ち、果敢な飛び出しで多くのピンチを救った。1920~30年代に活躍したスペイン史上に残る伝説的なゴールキーパーが、リカルド・サモラ( Ricardo Zamora Martínez )だ。
白いシャツとハンチング帽子をトレードマークとし、「エル・ディビーニョ(神聖なる男)」の愛称で呼ばれた。イタリアのコンビ、チェコスロバキアのプラニーチカと並んで当時世界最高の名手と讃えられ、今もスペインの最優秀GK賞「サモラ賞」にその名を残す。
19歳のとき出場したアントワープ・オリンピック(20年)で世界デビュー。若くして代表の正GKとなり、銀メダル獲得に貢献した。34年にはWカップ・イタリア大会に出場。準々決勝で開催国と対戦し、再三の好守で優勝を狙うアズーリを苦しめた。
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