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サッカーの歴史や人物について

《サッカー人物伝》ホセ・アンドラーデ(ウルグアイ)

 

「褐色の先駆者」

驚異的なスピードと高度なテクニックを備え、攻守にわたってポテンシャルの高さを見せたウルグアイの黒人スター選手。ライトハーフとして守備を担いながら、正確なパスとドリブルで攻撃にも貢献。観客を魅了するプレーで「ラ・マラビジャ・ネグラ(黒い真珠)」と呼ばれたのが、ホセ・アンドラーデ( José Leandro Andrade )だ。

 

首都の小クラブ、ベジャ・ビスタでキャリアをスタートさせ、すぐに強豪ナシオナル・モンテビデオに引き抜き。自在のドリブルで敵陣をジグザグに進む姿から「イーオ(糸)」の異名をとった。その活躍でウルグアイ代表選手にも選ばれ、2度の南米選手権優勝に主力として貢献。ウルグアイの黄金期を築く。

 

24年パリ五輪と28年アムステルダム五輪連覇にも大きく貢献。当時珍しい存在だった黒人選手の華麗なプレーはヨーロッパの人々の注目を集め、大人気を博した。一時代表を退くも、自国開催となった第1回W杯(30年)出場のため復帰。ウルグアイ優勝の原動力となり、黒人スター選手の先駆者としてその名を残した。

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